[日本同盟基督教団 取手聖書教会]
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2008クリスマスメッセージ

2008年11月 24日更新

サンタクロースの正体は?

 サンタクロースは、実在の人物がモデルだということをご存じですか?  3〜4世紀に今のトルコで活躍したセント(聖)・ニコラウスという、教会の監督(今で言えば牧師や神父、つまり私の同業者…?)だった人です。 ニコスは「勝利、光」を意味し、ラオスは「人々」を意味します。ニコラウスとは、人に光(希望と勇気)を与える人、という意味でしょう。 確かに逸話によれば、人を助け、分け与える人として、彼は登場してきます。 さらわれた子供を助けたり、貧しくて結婚できない娘に支度金を与えたり、嵐に飲み込まれそうな水夫を救ったり…。 少なくとも駅前で飲み屋のプラカードを持ったり、店先でケーキを売ったりする人ではなかったようです。 聖書のことばと、キリストにある希望と勇気を与えようとし続けた人でした。

 この「人に光(希望と勇気)を与える人」ということが、この世界に光として来て下さったキリストの姿と重なるので、クリスマスにプレゼントをくれる不思議な優しいおじいさん、という今のサンタクロースのイメージができあがったのでしょう。

光ある人生とは?

 ところで「光ある人生」というと、私たちは豊かで挫折や失敗のない生き方…と思いがちです。でも本当にそうでしょうか?

 高校生の時に鉄道自殺に失敗し、両足と片腕を失った田原米子さんという、クリスチャン女性がいました。 自分をキリストに導いてくれたクリスチャン男性と結婚し、ニ女をもうけました。 すくすく育つ娘たちでしたが、親の知らないところで母の障害を苦にしていないかと米子さんは思い悩みました。 そして長女が中学に入る年に「ねえ、お母さんに両手、両足がそろっていたらいいのに、と思うことない?」と二人にたずねました。 するとお嬢さんたちはお腹を抱えて笑い転げ、「やだ!そんなお母さん気持ち悪い!」と言ったのです。 「ああ、この子たちはありのままの私を母として受け入れ、愛してくれている!」そう思ったら、涙が止まらなかったそうです。 人の輝きは、外側の豊かさでなく心の内に何を持っているかで決まるのでしょう。

この世の光、キリスト

「わたしは世の光です。わたしに従う者は、決してやみの中を歩むことがなく、いのちの光を持つのです。」(聖書・ヨハネの福音書 8:12)

 そう、キリストは言われました。

 今年も暗いニュースばかりでした。 社会だけではない、私たちの日常生活の中にも、人と心がかよわない戸惑い、将来の漠然とした不安、生きる意味を見出せない焦り…という闇はありませんでしたか?  そんな私たちの心に希望の光を灯すため、キリストはこの世に来られたのです。

今年は教会でクリスマス!

 ケーキに、サンタに、ジングルベルも悪くありませんが、今年は教会で本当のクリスマスをごいっしょしませんか。あなたのおいでを、心よりお待ちしています。

牧師:山田洋一