[日本同盟基督教団 取手聖書教会]
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あなたの心の健康診断

2005年 9月21日更新

故障の原因はどこ?

 明治の頃、とある山村の庄屋さんのお屋敷に、イギリス製の大きな置き時計がありました。 このご自慢の時計がある日故障して、振り子も針も動かなくなってしまったのです。 そこで庄屋さんは、使用人に山向こうの町の時計屋に、修理に持っていくように言いつけました。 「はい」とは言ったものの、使用人は考え込んでしまいました。 その時計ときたら、自分の身の丈ほど大きく、とても重かったからです。そこで、使用人は考えました。 「故障といっても、動かないのは振り子と針だけだ。だったら全部持っていくこともあるまい。」 使用人は、振り子と針だけ時計からはずし、ふところに入れて山向こうの町へ出かけたということです。

「とりあえず」で大丈夫ですか?

 出だしから幼稚な笑い話で、恐縮です(でもこれは実話ですので)。 実は私たちの生き方そのものが、この珍妙な使用人と変わらないことを繰り返してはいないでしょうか。 問題や悩みのない人生なんてありません。特に人間関係では悩むことの多いのが、人の常。 その解決のために私たちがとる行動といったら、何でしょう。 「人生に悩みはつき物。じっとがまん!」まじめな日本人に多いタイプです。 その忍耐力には敬服しますが、そうしたストレスのつけはどこへいくのでしょう。 日本の経済成長とともに、心因性の内臓疾患が比例して増えたのは悲しい現実です。 それが、家族へのいらいらになってはね返ってきたら目も当てられません。 「とりあえず気晴らしになるものを!」というのが一番多いストレス解消法でしょうか。 美味しいものを食べる。好きなテレビを見る。自然に触れる。一杯飲(や)る…。 でも、その程度で解決のつく問題ばかりではありません。 そのとき楽しかった分、再び現実に引き戻されたときのやるせなさといったらありません。

心の半健康人

 最近「半病人」、「半健康人」と言うべき症状の人が増えているそうです。 生活に決定的な支障が出るほどの病気ではない。かといって、健康だと言い切る自信もない、というタイプの人です。 精神的にも同じです。ノイローゼとか、鬱病と言うほどではないが、でも確かに自分の心は疲れて張りを失っている。 時として言い様のない不安に襲われる……。あなたはそんな「心の半健康人」になってはいないでしょうか。 イエス・キリストは言われました。 医者の必要とするのは丈夫な者でなく病人です。私は正しい人を招くためでなく、罪人を招くために来たのです。」(マルコの福音書2:17)

本当の心の健康法

「元気というのは、生きる事への意欲だと私は思います。」──クリスチャン作家、三浦綾子さんの随筆の一節です。 若い頃から60代の現在にいたるまで、結核や、癌と戦い抜いてきた人の、この言葉には重みがあります。 キリストを信じる者の持つ、心の強さがあります。あなたの心は、健康でしょうか。 健やかに今日という日を精いっぱい生き、明日という日への期待とともに床につく…そんな精神的に健康な日々をお過ごしでしょうか。 もし、本物の精神の健康を手に入れたいのでしたら、キリストの与えてくださる心の世界を生きてみませんか。 教会は、そんなあなたのお手伝いができたら、と願っています。

牧師:山田洋一